「年金」と聞くと、大人やお年寄りのための仕組みと思う人も多いでしょう。ですが、実は若い世代にとっても関係の深いお金の制度です。将来の生活を支えるためだけでなく、事故や病気、家族を守るための仕組みでもあるのです。
この記事では、FP2級中学生の僕が年金制度の基礎を初心者でもわかりやすく解説します。
年金とは?
年金は簡単に言えば、人生のリスクに備える社会保険制度です。
- 働いているとき → 保険料を納める
- 高齢になったり、病気や事故で働けなくなったとき → 年金を受け取る
つまり「老後の生活資金」だけでなく、障害や家族の生活保障としても大切な役割を持っています。
日本の年金制度は「2階建て」
日本の年金は「2階建て構造」でできています。
1階:国民年金(基礎年金)
- 日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入。
- 自営業、学生、フリーターも対象。
- 令和6年度の保険料は 月16,980円。
- 将来もらえる年金額は、40年間きちんと納めた場合で 月約65,000円。
2階:厚生年金
- 会社員や公務員が加入。
- 国民年金に上乗せして払う。
- 保険料は給料の約18.3%だが、会社と折半なので個人負担は半分。
- 受け取れる年金額は、国民年金+厚生年金で 月10万円以上になる人が多い。
年金の3つの役割
年金といえば「老後にお金をもらえる」というイメージですが、実は3つの種類があります。
- 老齢年金
→ 老後の生活を支える年金。65歳から受け取れる。 - 障害年金
→ 病気や事故で生活や仕事に支障が出たときに支給される。若い人でも対象になる重要な制度。 - 遺族年金
→ 働き手が亡くなったときに、その家族(配偶者や子ども)に支払われる。家族を守る制度。
つまり、年金は老後だけでなく人生のリスク全般をカバーする保険なのです。
学生や若い人はどうなる?
20歳になると自動的に国民年金に加入します。しかし学生は収入がない場合が多いため、学生納付特例制度が利用できます。
- 保険料の支払いを猶予してもらえる制度
- 将来、働き始めてから追納することも可能
- 未納のままにしておくと、将来の年金額が減ってしまう
👉 若いうちから制度を理解しておくことで「払わなかったせいで将来もらえない」というリスクを避けられます。
年金は将来もらえないって本当?
よく「年金は破綻する」「将来もらえない」と言われますが、完全になくなることはありません。
その理由は👇
- 年金は 税金と現役世代の保険料で支えられている
- 国の法律で保障されており、簡単になくせない
- ただし、少子高齢化により受け取る金額や開始年齢が変わる可能性はある
つまり「ゼロになる」ことはなくても、減額や制度の変更は十分あり得るということです。
将来の年金はいくらもらえる?
将来もらえる年金額は人によって異なります。
- 自営業で国民年金のみ → 月約6.5万円
- 会社員で厚生年金あり → 月10万〜15万円程度
- 高収入+長期間加入 → 月20万円以上の人も
👉 老後の生活費は月25万〜30万円程度必要とされるため、年金だけでは不足するケースが多いのが現実です。
年金だけでは足りない?若いうちからできる備え
老後の生活を安心するためには、年金+自分の資産形成がポイントです。
代表的な制度は👇
- iDeCo(個人型確定拠出年金) → 自分で老後資金を積み立てる制度、税制優遇あり
- NISA(少額投資非課税制度) → 投資で増やすときに税金がかからない
若いうちからコツコツ積み立てておくことで、年金を補うことができます。
まとめ
- 年金は「老後のお金」だけでなく、障害や遺族を守る制度
- 日本の年金制度は「国民年金+厚生年金」の2階建て
- 学生でも加入が必要だが、猶予制度あり
- 将来もらえなくなることはないが、金額が減る可能性はある
- 年金だけでは足りないため、NISAやiDeCoで備えることが大切
この記事が少しでも役に立ったら嬉しいです。これからもお金の知識について初心者向けに解説していくので他の記事もぜひ見てみて下さい。ありがとうございました。